・人事や配属は当人の前で話し合わない
・レポートラインを意識する
・病気、性、不幸の話は漏らさない
機微情報、あるいはセンシティブ情報とは、当人にとって重要で扱いの難しい情報のことです。具体的には、人事や配属の情報、あるいは病気、不幸、性などを言います。
これらを、管理職としてどのように扱っていけば良いのでしょうか。新人から管理職となるにあたって、1つ1つ丁寧に解説していきます。
人事や配属は当人の前で話し合わない
カクテルパーティー効果という現象をご存知でしょうか。ざわざわしているパーティーの中でも、自分の名前は聞き取れるという現象です。これと同じように、同じフロアにいる上司の話で出る自分の名前、部下は上司が思うよりもずっと気にかけているものです。
それゆえ、人事や配属の話は当人の前では話し合わないように心がけましょう。当人を外した上で関係者のみで話し合い、人事が決定したら最も上の立場の者から当人に伝える。これが、組織を円滑に動かしていく上では効果的な手法です。
レポートラインを意識する
先ほどの、最も立場が上の者が下に決定事項を伝えるという流れを、レポートラインと言います。これを守ることで、上司の決定事項を円滑に部下へと伝えることができます。
逆に、これが守られていないと、組織としての統制が崩れます。中間層が上司の意思決定なく下に役割を与えていたが、上司の一存でひっくり返るなど、よくある光景ではないでしょうか。組織として動くにあたり、管理者はさらに上の管理者に意思決定を求め、それに従うというのが、基本的な姿になります。(無論、明確により良くできる場合は、下から上へ再考や判断を促すのが望ましいです。)
病気、不幸、性の話は漏らさない
最後に、当人と管理者の間以外に漏らしてはならない情報があります。病気、性、不幸の話がそれにあたります。
病気や性の情報は、マイノリティと言われる立場にある人たちからすると、差別に使われかねない重大な情報です。そして、身内の不幸の情報を周りがすることは、傷ついた当人の心をさらに深くえぐることになります。どちらも、社内で必要がある部署(福利厚生など)以外の人には漏らさないように心がけましょう。
まとめ
人事や配属の話は当人がいない所で進めるよう配慮し、決定事項は最も立場が上の者から伝える。そして、病気、性、不幸の話は他に漏らさない。
これらを心がけると、あなたは「何でも話せる上司」という立ち位置を獲得し、組織を円滑に回しつつ部下から信頼を得ることができるでしょう。
私が新人だった時は、レポートラインを意識に刷り込むことから始めました。それと同じく、まずはレポートラインの存在を意識することから始めてみませんか。